新東名高速道路及び幹線道路周辺の進捗状況・課題・活用計画について伺う

我が御殿場市は、世界遺産富士山に抱かれ、東京インターチェンジから83.7kmと首都圏に近く、東に箱根連山、西に富士五湖とのアクセスも良く、観光、物流の拠点として、注目されております。また、中央自動車道と東名高速道路を結ぶ交通の要衝としても有名です。

 御殿場市の観光名所としては、世界遺産富士山、4月にホテル併設と共に売り場増床し、日本一の売り場面積となった御殿場プレミアムアウトレット、地ビールで有名な御殿場高原ビール、日本で3本の指に入る有名な子宝洞窟、御胎内を有する樹空の森。などを目当てに御殿場自体の観光をされる方もたくさんおられます。また、リピーター様には東山地域の歴史的価値のある旧建築物、富士山のふもとでは馬術競技、自衛隊の総合火力演習など、たくさんのコンテンツが日帰りで楽しめる魅力ある都市であると考えます。

 首都圏から近い御殿場市は観光だけではなく、産業でも優位な位置にあります。富士山の恵みで豊富で良質な水が確保でき、真面目で勤勉な労働力を有するため、企業にも人気であります。そのため、御殿場市が用意した工業団地は入居率100%を誇り、人口増と雇用確保に貢献し、今後は板妻と夏苅に増床予定です。

 さてそんな御殿場市の富士山側に新東名高速道路が延伸し、神奈川県厚木市の圏央道に接続されます。それに伴い、新東名の沿線上には側道が併設、また、国道138号線は茱萸沢から須走までの区間、高架橋となり、生活道路と観光産業道路と区別されます。さらに、国道469号線バイパスも一部区間で供用され、柴怒田,仁杉地区には新東名のインターチェンジができます。そして、駒門工業団地から御殿場市の外周を回るように小山町のリサーチパークまで工業団地間をつなぐ道路も工事中です。138号バイパスとの接点である水土野地区にはインターチェンジができる計画であります。

新東名ができるまでの旧東名の交通量は、沼津~富士間で一日7万4千台でした。新東名開通後4万1千台に減り、新東名の沼津~富士間は4万4千台になりました。合わせて14%余り交通量が増えました。また、旧東名は、県内移動に使う頻度が多く、県をまたいでの移動は新東名を利用する。いわゆる使い分けが進んでいるようです。新東名では道路の起伏をできるだけ抑えて設計されているため乗り心地もよく燃費が7%も向上していることから、物流や長距離の観光などに利用される方が今後も増えることが予想されます。

現在の138号線ですが、一日1万7885台の交通量で、主要交差点では慢性的な渋滞が起こっております。また、スクールゾーンがあるなど生活道路と密接な道路のため、物流や観光などの目的の方は、新設の138号バイパスを利用すると思われ、現138号線は交通量が減ることが予想されます。

団地間連絡道路は、駒門や板妻の工業団地から中央自動車道へ向かう物流が、水土野ICで138号バイパスに乗り入れ、246号線を使わずにこちらのルートを使うことが予想されます。ちなみに、246号線の一日の交通量ですが、川島田付近で3万4926台、山の尻付近で2万4329台一万台程度が東名に向かうことが考えられます。

現在は、玉穂小学校の前を通って原里小学校の横で直角に曲がり、富士、富士宮へ向かう国道469号線は、陸上競技場の富士山側を通るルートに変更され、歩道がしっかり整備され、安全性が向上します。交通量ですが、保土沢付近で1万4887台。計画通り完成すると、それまで東名に向かっていた車が、新東名ICへ向かうことが予想されます。この道路もスクールゾーンがあるなど生活と密接な道路。しかも田畑があり、水の流れを分断するようにできてしまうため、地元との細やかな対応が望まれます。

新東名の側道ですが、神場、杉名沢、川島田、茱萸沢、仁杉と、長い距離といくつもの区をまたぎます。この道路もスクールゾーンがあるなど生活と密接な道路。しかも田畑があり、水の流れを分断するようにできてしまうため、地元との細やかな対応が望まれます。

御殿場市にとっては、主要道路が5つも一辺にできる大きな出来事です。これらを活性化の大きなチャンスととらえます。しかし、同時に地元住民の生活が密接に関係しています。そこで、新東名道路を含める5つの新設道路について、進捗状況、課題、活用方法を柱に何点か質問お聞かせいただきます。一つ目の質問は、

5路線、各道路の進捗状況を伺います。

(答弁:都市建設部長)

 それでは、お答えします。

大きな経済効果や利便性の向上、観光ハブ都市としての機能強化が期待される新東名高速道路や周辺のアクセス道路に付きまして、当市においても以前から早期完成を要望してまいりました。新東名高速道路の開通を迎え、現在の開通時期及び進捗、整備状況についてお答えします。

新東名高速道路の開通予定及び進捗につきましては、御殿場ジャンクションから(仮称)御殿場インターチェンジまでを令和2年度中、その先(仮称)秦野ICまでを令和5年度中に開通予定であると中日本高速道路株式会社より、令和元年8月に報道発表がありました。また、令和2年度中に開通予定の本線は、8月末時点での進捗率で85%です。

側道においては、令和5年度以内の完成を目標として、御殿場市域約16Kmを現在整備中です。完成箇所は周囲の道路状況を見ながら順次供用開始を行う予定であると報告を受けています。

次に周辺のアクセス道路ですが、国土交通省が事業主体の国道138号須走道路・御殿場バイパス(西区間)は(仮称)須走南インターチェンジから(仮称)ぐみ沢インターチェンジ間の5.2㎞について令和2年度中での開通に向け工事を進めていると報道発表されています。

また、静岡県が事業主体の県道仁杉柴怒田線は(仮称)御殿場インターチェンジから建設中の国道138号までの約1.5㎞の整備を進めており、新東名高速道路に合わせ開通すると報告を受けています。

国道469号御殿場バイパスは、計画延長1.6kmのうち建設中の国道138号バイパスから御殿場市中央テニスコート付近までの0.8㎞の整備を進めており、国道138号BPから体育館前の市道0236号線までを新東名高速道路に合わせ令和2年度中に暫定開通すると報告を受けています。

最後に市道になります団地間連絡道路に付きましては、早期の全線開通を目指して現在急ピッチで整備を進めています。進捗率は85%、開通は令和3年度中を予定しています。

次の質問に移ります。

遮音壁についてのお聞かせいただきます。

新東名高速道路と国道138号バイパスは、高架橋になりますが、遮音壁がつくのか、また、付くとしたなら、景色が見える遮音壁なのかをお伺いします。

(答弁:都市建設部長)

それでは、お答えします。

新東名高速道路の遮音壁設置に関しては、沿線地区の説明会時に住人から、騒音や日照に対して心配する意見がありました。市といたしましても、御殿場市新東名高速道路建設促進協議会を通じ、遮音壁の必要性と景観や日照を配慮する、透光板を使用する要望を行いました。中日本高速道路株式会社からは、住宅地が接する高架区間については透光板タイプの遮音壁を設置すると報告を受けています。

また、国道138号バイパスにつきましては、現在のところ遮音壁設置の予定はないとの報告を受けています。

次の質問に移ります

市民といたしましては、設計図の段階ではよくわからないのが現状で、出来上がってくると、「なるほど、こうなっていくのか。」「これでは困る」などといった相談が出てくるのが実情であります。特に、469号バイパスと新東名高速道路の側道は、スクールゾーンや、田畑があるなど、生活に密着しています。コロナの影響で、関係者との密接な情報交換が困難なことが予想されます。

地域への周知に対する課題と対応をお伺いいたします。

(答弁:都市建設部長)

それでは、お答えします。

新東名高速道路や国道138号バイパスに付きましては大型事業となるため、各事業者は計画時点から幾度となく沿線地区ごとに説明会を開催し、活発な意見交換が行われました。最近では新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から三密を避けた説明会の開催や、回覧板を有効に利用しながら整備状況を周知、必要に応じ着手前に現場説明会などを実施しています。市の対応といたしましても、説明会に参加して情報共有を図り、引き続き市民と事業者のあいだに立ち、相談や調整を行っていきます。

2.IC付近の開発計画

次の質問に移ります。

団地間連絡道路と138号バイパスの交差するところには、水土野インターチェンジを計画しております。生活している市民の方々にとっては、ここでの周辺計画が気になります。

また、新東名IC、国道138号バイパス、国道469号バイパスが交わる茱萸沢・仁杉・柴怒田付近は、3線合わせて7万余台もの交通量が重なります。246号線の2倍という交通量になります。御殿場市内として、圧倒的な交通量地点の有効活用をどのように計画されているのかが気になるところであります。

加えて、先ほどの当局のお答えとして、138号バイパスの高架橋には遮音壁がつかない計画であります。すると138号線バイパスから見る富士山は、電線など遮るものがなくとてもきれいに見えることが予想されます。観光で来訪された方は、どこかで降りて写真を撮り、SNSで発信したくなると思います。山梨県側の富士山は標高1000mから上の富士山しか見えませんが、御殿場市から見ると、標高300メートルまで広がる大きな扇状の富士山が見られ、大きすぎて富士山全体の写真を撮ることができないことに驚くでしょう。また、新東名高速道路は、快適なドライブと燃費の良さから、県外からの長距離の方が来訪されることが予想されます。富士インターチェンジの例ですと一日の交通量が、旧インター利用者が1万2800台から4100台減少し8700台となり新富士インターチェンジは6700台となっています。合計で約13%アップしています。

「観光ハブ都市」「通過型観光から滞留観光」を目指している当市として、新東名インターチェンジ周辺の開発計画と水土野インターチェンジ周辺の開発計画について何点かご質問させていただきます。

はじめに、予定されているIC2か所の現在の土地利用、つまり現状ついてお伺いいたします。

(答弁:都市建設部長)

 それでは、現在のIC周辺の土地利用についてお答えします。

新東名IC周辺は、富士山を望む既存集落地が点在し、その周辺を囲むように農地が広がり、現在、圃場整備も進められているところです。また、国道138号及びバイパス沿道につきましては、宅地、店舗、ホテル、工場、ゴルフ場などが点在しているものの、大半は緑豊かな山林や農地となっています。

以上のことから、当地域は、富士山を借景とした農地をはじめ、緑豊かな山林など、良好な自然環境が大半を占めた土地利用となっています。 以上、答弁とさせていただきます。

次にインターチェンジ付近の開発計画についてお伺いいたします。

(答弁:都市建設部長)

 それでは、お答えします。

新東名高速道路、国道138号バイパス、県道仁杉柴怒田線が連絡する新東名インターチェンジ周辺は、新たな玄関口として、観光ハブ都市づくりへの貢献と地域活性化に向けた取り組みのため、平成25年度から一定規模の都市的土地利用が可能な土地について調査・検討を進めてまいりました。

その後、この地域で、ほ場整備事業を実施する方針が決定したことから、ほ場整備事業の換地手法を活用することにより、一団の非農用地を創出し、民間資本の活用による整備を目指しておりました。

市は、ほ場整備の事業主体である県との協議を重ね、関係地権者との説明会、アンケートの実施、個別訪問等を行ってまいりましたが、先祖代々の土地なので農地のまま活用したい方など、様々な事情により、ほ場整備による一団の非農用地の創出については難しいのが現状です。

一方、水土野インターチェンジ周辺については、同様な一定規模の用地の確保は行っておりませんが、両インターチェンジ周辺並びに国道138号バイパス沿道周辺について、今後の土地利用の方向性を示したIC周辺土地利用構想を策定しております。

いずれにいたしましても、市の主体による開発整備計画はございませんが、民間活力による開発整備計画については、しっかりと支援してまいります。

以上でございます。

インターチェンジ周辺の今後の土地利用についてお伺いいたします。

(答弁:都市建設部長)

 お答えします。

今後の土地利用は、さきほどの答弁でも触れましたが、まちづくりの方向性を示したIC周辺土地利用構想に基づき、周辺の自然環境と調和した施設、観光資源の有効な利用上必要な施設、農業や優良農地を活用した施設、生活利便性の向上に繋がる施設について、周辺環境と調和を図りつつ、交通利便性や地域特性を効果的に活用した土地利用を期待しております。

また、当該地域は市街化調整区域であるため、制度や基準により可否がございますが、地域の活性化につながる計画が提案されましたら、効率的で効果的な土地利用が図れるよう関係機関とも協議を進め、適切に対応していきたいと考えております。

いずれにいたしましても、当該地域につきましては、無秩序な開発により、これまで維持・保全されてきた自然環境や景観が損なわれることが無いよう、この地域にふさわしい適正かつ効果的な土地利用を誘導し、地域の活性化に努めたいと考えます。

以上でございます。

次の質問に移ります。

新東名ICができることによる線引きの見直しについて質問させていただきます。

御殿場市の人口は令和2年4月現在で88028人です。3年前の平成29年4月は89138人でした。1110人の減少です。地区別にみますと、市街化区域の御殿場地区は0.23%増市街化調整区域である玉穂地区4.23%減印野地区2.38%減高根地区2.07%減です。

ところが世帯数は伸びているのです。平成29年4月時点では、御殿場市全体で35630世帯だったのに対し、令和2年4月では、36571世帯。核家族化が進行していることが読み取れます。特に玉穂地区は人気があるのに購入する土地がない。と嘆いている市民がたくさんおられます。さらに、御殿場市では、夏苅工業団地を新設し、小山町でも大規模な工業団地が出来上がります。また、新型コロナウイルスにより、テレワークが増え、在宅勤務に切り替わったホワイトカラーの方々が、都会暮らしからストレスの少ない自然環境豊かなところへ移動し始めました。現在の東名でも、東京インターチェンジから83.7kmで御殿場インターという立地の良さそして、水や空気のきれいさは折り紙付き。毎日富士山も見られる環境もアピールし、移住を推進しなければなりません。そしてまた、新東名インターチェンジができ、核家族化の進行による市街化調整区域の見直しを求める声が大きくなっています。

そこで、人口対策の一案である市街化調整区域を市街化区域にする、いわゆる

線引きの見直しには、どのようなハードルがあるのでしょうか?お伺いいたします。

(答弁:都市建設部長)

 それでは、お答えします。

市街化区域及び市街化調整区域の区分の変更、いわゆる線引きの見直しは、県が5年おきに算定しております、保留人口フレームの範囲内において、基本、市街化区域への編入が認められております。

現在の保留人口フレームは、御殿場小山広域都市計画内で900人とされており、仮に目指すべき人口密度の数値である、ヘクタール当たり80人で割り返しますと、約11ヘクタール分の市街化区域への編入が可能となります。

なお、編入する区域については、市街化区域に隣接する、すでに市街地を形成する区域を編入し、一定のまとまりを保つ形で拡大させることが基本的な考えになります。 

一方、新東名IC周辺のように、市街化区域と接しない、いわゆる飛び地市街地は制度上ありますが、このような場合は、原則50ヘクタール以上の区域が必要であり、さらには、区画整理事業などをおこない、区域内の道路、公園など都市施設の計画的な整備をおこなう必要があります。

これら法や指針の基準を満たすことはもとより、地域の意向も重要です。今の状況を望む人・望まない人、営農を希望する人しない人、税の増加を望む人望まない人など、地区での議論も深めなければなりません。

以上のことから、制度上の観点、並びに、行政や住民負担など色々なハードルがあります。

以上、答弁とさせていただきます。

線引きには、いくつかのハードルがあることはわかりました。では、

市としての人口対策は、どのような計画をし、実行したのでしょうか?お伺いいたします。

(答弁:都市建設部長)

 それでは、お答えします。

市街化調整区域に位置する既存の集落地域においては、都市的土地利用が抑制されていることもあり、人口減少や少子高齢化の影響を顕著に受けやすいため、地域コミュニティーの存続が懸念されています。

そこで、こうした地域においては、市街化調整区域の本来の性格を維持しつつ、民間活力による宅地創出が可能となる開発条例及び優良田園住宅制度を適用し、また、行政主体による宅地創出事業もおこない、既存集落内の人口減少対策という地域の抱える課題解決に努めているところです。

現在、開発条例につきましては国道246号沿道を位置づけ、住宅地のほか周辺の土地利用状況に鑑み一定規模の店舗も立地可能としております。優良田園住宅につきましては、地域の自然と調和したゆとりある一団の戸建て専用住宅が可能となっており、地域において事業の実現に向けて検討を進めている状況です。また、市主体による宅地創出事業につきましては、印野を皮切りに現在玉穂を進めており、宅地造成が完了し、おかげさまで完売している状況です。

以上でございます。

それでは、御殿場市の

人口対策へ向けての今後の課題と検討などをお伺いいたします。

(答弁:都市建設部長)

宅地化が可能となる制度や手法を無作為に位置付けることにより、市街地の拡散による低密度な市街地が形成され、空地空き家の進行、インフラの維持・更新にかかるコストの増加など、将来を担う子供たちへの影響が懸念されます。

そのため、この様な制度を活用する際には、市街化調整区域の本来の性格を維持しつつ、その地域だけではなく市全体への影響など、様々な角度から調査検証するとともに、地域の実情や特性に即した合理的で適正な地域への定住人口及び地域コミュニティーの維持に努めることにより、人口対策の一助を担うものと考えます。

加えて、今後の地域まちづくりの一環として、民間活力による新たな宅地創出の手法の一つである、市街化調整区域の地区計画制度の導入を前向きに検討していきたいと考えています。

いずれにいたしましても、まちづくりは行政だけで推し進めるものではなく、市民や民間事業者とともに進めるべきものと考えております。これら制度の趣旨を周知し、ご理解していただき、今後の人口対策につなげていきたいと思います。

以上でございます。

終わります。